第61回日本透析医学会総会発表のご報告

 

 先日、61回日本透析医学会総会が大阪にて開催され当院及び関連施設から多数の演題の発表がありました。

 透析患者さまは透析膜との接触や透析液への暴露、透析液中に抗酸化物質が喪失すること等により酸化ストレスにさらされています。酸化ストレスは、細胞膜の変性やDNAの切断を引き起こすなど、老化や動脈硬化、心血管疾患の発症に関与しています。当院の透析液原液水素還元液による治療により、酸化還元電位の改善などの酸化ストレス改善効果がさらに明らかとなり、本学会にてご報告いたしました。

 また、肺鬱血の程度を評価する新たな手法として、肺エコーの有用性や下肢血流の評価方法としての小型レーザー血流計、ポケットLDFRの有用性のなどの発表が、関川病院よりありました。その他、カルニチン静注によるカルニチン血中濃度の推移や、小型で携帯可能なPICO創傷治癒システムRについてなどの発表が三軒茶屋病院よりありました。

 透析療法は未だ改善すべき問題が多くあります。透析患者さんがより元気で癒されるような透析を目指して職員一同、頑張っていきます。