新たな国民病として「慢性腎臓病, chronic kidney disease (CKD)」が今、問題になっています。ごく大雑把にいうと、慢性腎臓病とは慢性に経過するすべての腎臓の病気を指します。あまり耳にしないかもしれませんが、実は患者さんは1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いると考えられています。メタボリックシンドロームなどの生活習慣病との関連も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。慢性腎臓病によって腎臓の機能が低下し続けると、末期には血液透析や腹膜透析、あるいは腎移植が必要となります。腎臓は徐々に悪くなった場合、よくなることが難しい臓器です。早期発見、早期治療が重要ですが、腎臓は「ものいわぬ臓器」ともいわれ、慢性腎臓病の初期には自覚症状がほとんどありません。気づいたときには腎機能障害がかなり進行していたということもあります。健康診断による採血、採尿は早期発見につながりとても重要です。その後の、かかりつけ医とともに専門医による治療が腎臓を長持ちさせるのに重要です。
昨年に引き続き、まさに「あなたの腎臓を守るために」、世田谷区医師会共催で、公開世田谷区区民講座を企画しました。今回は「腎臓を労わる食事とは?」と題し、食事療法に関しての講演を用意しております。
どの先生も世田谷区で慢性腎臓病の診療に携わっている身近な先生方です。また、質疑応答の時間も用意しております。入場無料で申し込み不要です。皆様、ふるってご参加ください。